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| 課題にどう対応すればよいか 論文のテーマというものは、普通は、書き手が決めるものです。けれども、それでは一つの基準で採点を行うことができず、合否を決めることもできません。そこで入試の小論文では決まった課題が与えられています。テーマ型(タイトルのみが与えられる)小論文の場合、その課題は問いのところにそのまま書いてあります。そのテーマについてしっかり考えていくことが基本になります。また、出題頻度の一番高い課題文読解型小論文の場合は、設問の形で課題が示されることもあれば、「次の文章を読んであなたの考えを述べなさい」という形で課題文の筆者の主張に対する意見を述べることが課題とされることもあります。いずれにしても、なにが課題であるかを意識し、その課題に答えることに集中することが重要になります。テストである以上、聞かれたことに答えるのは当然ですからね。 しかし、それだけでは自分の考えをすすめていくことはできません。そこで今回は、「次の文章を読んで、あなたの考えを述べよ」という形の課題を想定し、その課題に対する発想法を一つ紹介してみたいと思います。図1はその発想法のイメージモデルです。このタイプに課題の場合にまず重要になるのは、課題文が何を話題にするもので、その話題に対して筆者がどのような主張を述べているかを把握することです。この点に対するあなたの見解を述べることが求められているのですから当然ですよね。 次にその筆者の主張に対する対論を考えます。たとえば、「自然環境問題」に関するテーマで筆者の主張が「人間による開発は地球環境に対する悪である」というものであった場合なら、「人間による開発は必要なものだ」という対論を立てるわけです。 次にそれぞれの根拠を考えます。筆者の主張の根拠は課題文をヒントにしてもかまいません。もちろん自分の持っている知識から考えだしてもかまいません。それに対し、対論の根拠は自分で考えるのが基本になります。が、課題文の筆者の主張の欠点を指摘することも対論の根拠になることがあります。課題文をしっかり抑えることが基本になるのです。 そして、こうして出してきたそれぞれの根拠について、現実的であるかどうかを検討します。当然、非現実的な根拠を切り捨てることになります。そうして、残った根拠をもとに新たな結論を考えだします。平たくいえば、折衷案を出すわけですね。もちろん「新たな結論」は、完全に筆者を肯定するものであったり、否定するものであったりする必要はありません(根拠がしっかりしているならそれでもかまいませんが)。6割は筆者を肯定・4割は否定、9割は筆者を否定・1割は肯定などというものでもかまいません。現実に即して選び出した「根拠」をもとにして、その根拠を積み重ねた上で出した結論であれば、現実をふまえた結論になるので大丈夫です! また、こうして根拠を考えていけば、たとえ筆者と同じ方向の結論になっていても、筆者とは異なる自分の根拠を出せるので、自分の意見として論述することが可能になります。 この発想は万能ではありませんが、多くのケースで使える発想法でもあります。三興になれば幸いです。ちなみに、私の授業ではこの発想法を、対論をたてることを起点にして発想を始めているため、「対論設定型発想法」と呼んでいます。といっても、典型的な「弁証法(意味を知らない人は調べてみよう)」なんですけどね。 |
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